One Health Ally Course submodule 4 at Mongolia
2022.10.31
One Health Ally Course submodule 4 at Mongolia
北海道大学の卓越大学院(WISE)プログラム “One Health フロンティア卓越大学院”では、学生の海外活動を支援する取り組みが複数あります。その中の一つが、One Health Ally Course (OHAC)submodule 4“One Health onsite training”です。
10月5日から10月14日まで、 OHAC submodule 4 “Surveillance of foodborne diseases in Mongolia (AY2022)”を実施するために、国際感染症学院の大学院生3名、獣医学院の大学院生1名、酪農学園大学の大学院生(WISEプログラムのOne Health Ally Courseに参加)1名を引率して、モンゴルに行ってきました。5名の学生の国籍は日本3名、ベトナム1名、タイ1名と多国籍チームです。
今回は、大学院生引率型の活動です。準備段階から現地の活動まで、モンゴル生命科学大学に拠点を置くJICA技術協力プロジェクト“公務員獣医師及び民間獣医師実践能力強化プロジェクト”のプロジェクトサイトの強力な支援を得て実施しました。まずは、チーフコーディネーターの杉本先生、アドバイザーのガンゾリクさん、調整員の立木さん、ウヤンガさんにお礼申し上げます。
5日の22時頃にホテルに到着、6日の5時に農場へのサンプリングに出発、気温はマイナス10度、と過酷な条件で活動がスタートしました。採材した乳と糞便から、カンピロバクター属菌、薬剤耐性大腸菌の分離同定、ブルセラ属菌の検査など、タイトルが示すような調査研究を実施しました。一方、滞在期間中、初めてモンゴルを訪れる学生達が、モンゴルの自然、日本とモンゴルの歴史に触れるような機会を設定しました。また、これまでの日本とモンゴルの連携、JICAの活動などを通じて、国際協力について理解を深める機会も設定しました。快く対応いただいた、JICAモンゴル事務所、技術協力プロジェクト、モンゴル生命科学大学獣医学部および獣医学研究所、Mongolia-Japan Teaching Hospital (JICAの支援で建設された大学病院)、Unu Enkh Neuro Rehabilitation Hospital(JOCV隊員の久保田様の職場)、およびウランバートル獣医局の皆様に感謝致します。
特に、我々の滞在期間中、サンプリングを含め調査研究を全面的に支援していただき、また、ブルセラ属菌のqPCRを指導頂いた、モンゴル生命科学大学獣医学部衛生学部門のNyam-osor先生はじめ研究室の皆様に心から感謝申し上げます。Nyam先生が招待して下さったMongol National Ensembleの鑑賞は学生達の良い思い出となりました。また、突然のお願いにもかかわらず、日曜日のダンバダルジャー訪問からカシミア爆買い(?)までサポートいただいたBolorumaaさんにも感謝申し上げます。折角準備して下さったケーキが食べられなかったこと、学生は大変残念がっていました。
ガンゾリクさんのホスタイ国立公園における野生馬“タヒ”の保全の説明は圧巻でした。さすが歩く博物館。JICAの中村さんも、PhD取得者の立場から、学生達に国際協力を熱く語って頂きました。JOCV隊員の久保田さんには、ボトムアップの国際協力の意義を伝えて頂きました。個人的には、ダンバダルジャーの日本人慰霊碑への再訪が叶いました。
1人で行くとき違い、学生達の食事、買い物などに気を使う必要はありましたが、それも良い経験でした。寒暖差が激しいなか、現地で体調を崩すことなく予定していた活動を実施して、全員無事に帰国しました。引率した立場としてはホッとしました。ただ、帰国後1名が○○陽性となる後日談付の旅となりました。
大学院生達は、相互信頼関係の上に成り立つ国際協働、国際共同研究、文化の違い、など、多くを体験・吸収できた有意義な活動であったと思います。
ラボでの実験風景
農場でのサンプリング
コンボ学部長、Nyam先生と(獣医学部にて)
qPCR実施中
JICA技術協力プロジェクトの皆様と夕食
ホスタイ国立公園 ガンゾリクさんの説明
馬乳酒フェスティバル? Mossは苦手?
ホスタイ国立公園:寒かった
ダンバダルジャー日本人慰霊碑(シベリア(モンゴル)抑留日本兵の慰霊)
JICAモンゴル事務所にて
Unu Enkh Neuro Rehabilitation Hospital
最終日の報告@モンゴル生命科学大学獣医学部
大変お世話になりました